【結婚式】和装で参列するなら、身に付けておきたい着物の所作②

結婚式は会場によって、建物の造りや式の流れが変わります。着物で参列する際も、その場に合わせた所作が重要になってきますが、洋装と同じように振る舞っていると、着崩れや着物を汚してしまうこともあります。和装に慣れていない人は特に、動きやマナーをしっかりと準備しておきたいものです。ここでは、結婚式でよく見かけるシーンに合わせた所作を3つ紹介します。ぜひチェックしておきましょう。

 

①車に乗る時・降りる時

式場以外で着付けをしてもらった場合や、神社で挙式後に近くの披露宴会場へ移動するといった場合、車やタクシーを利用することもあります。その際、乗車しようと足を広げて着崩れをしたり、座席シートに寄り掛かって帯がつぶれてしまう、などの失敗がよく聞かれます。うっかりいつもの癖が出てしまわないよう、気を付けてくださいね。

 

<車の乗り降りのコツ>

乗る時は、先に車へ荷物を入れたあと、お尻から座席に腰をおろします。両脚は身体を回転させながら揃えて入れましょう。この時、袖などは巻き込まれないように手で持っておきます。車内では帯をつぶさないように浅く座るのがポイントです。降りる時は逆の順番に、両脚を揃えて地面におろしてから、腰を上げましょう。

 

②階段を上る時・降りる時

式場によっては、挙式後のフラワーシャワーや記念撮影を階段で行う場合もあります。また、着付けをしてもらった後に電車やバスを利用して会場へ向かう場合は、駅などで階段を使うこともありますよね。そんな時も焦らず、着物に合わせた動きをするようにしましょう。

 

<階段の上り下りのコツ>

右手で軽くたてづま(着物の衿先から褄先までのところ)を持ちます。裾が少し上がるので、階段に触れたり足に引っかかったりせず、楽に動けますよ。また、階段に対して体の向きを少し斜めにすると、膝を曲げやすくなるので足をスムーズに置くことができます。

 

③食事の時

振袖・訪問着・留袖、どの種類の着物でも袖に注意が必要です。手を伸ばした時に料理についたり、グラスなどの物に当たってケガをしてしまう可能性もあります。袂があることを常に意識しておきましょう。

 

<食事のコツ>

グラスを取る時や乾杯では、利き手と逆の手で袖を抑えましょう。遠くのものを取る時は、周りの人にお願いをするのも良いでしょう。また、着物は帯の締め付けがあるため、着付けの際にお腹まわりだけでも少し余裕を持たせてもらうようにお願いすると、より食事を楽しめますよ。

 

日常のちょっとした動作も、和装になると動きづらさを感じたり、袖などの扱いに気を配ったりと、注意が必要になります。もし、事前に着物を着る機会があれば、感覚をつかんでおくのも一つです。結婚式当日も意識を向けるだけで、振る舞いが変わるのでこまめにチェックしてみてくださいね。