色使いでこなれ感UP!春夏秋冬それぞれにふさわしい色合いとは?

和傘を差した女性

日本には平安から伝えられる、「かさねの色目」と呼ばれる配色法があります。四季をたいせつにする日本人らしく、春夏秋冬それぞれにふさわしい配色が提案されています。
「かさねの色目」を参考にしつつ、季節に合わせた色の合わせ方をご紹介しましょう。
 

春にふさわしい色合い

春は梅を筆頭に、桜や藤、つつじなど、たくさんの花が開く季節。
ふさわしいのは、これらの花々のように明るい、柔らかい色合いでしょう。
ピンク系や黄色、黄緑色、緑色、紫色などを組み合わせ、花が咲いているような立ち姿を想像して色合わせをしてみると楽しいですよ。
帯や小物に蝶々を取り入れるなど、物語性をもたせるのも素敵です。
春のかさねの色目には、「梅(白・蘇芳の組み合わせ)」「若草(淡い緑・濃い緑)」などがあります。
 

夏にふさわしい色合い

夏は見ている人に涼を感じてもらえるような色合わせがおすすめ。
白や青系、グレーなどの落ち着いた色合いだと、暑苦しくなくスマートです。

まったく逆を言うようですが、ビビットなトーンもまた、夏に似合います。
赤や黄色、濃い緑色など、南国を思わせるような色合いに挑戦できるのも、夏。
両極端な色合わせですが、その日の気分やTPO、一緒に出掛ける人にどんな気分になってもらいたいのかなどを想像して、色の組み合わせを考えると失敗がありません。
夏のかさねの色目には、「葵(淡い緑・淡い紫)」「百合(赤・朽葉)」などがあります。
 

秋にふさわしい色合い

秋は茶系や赤、エンジ色、黄色、山吹色、柿色、紫色、紺色など、深みのある色合いが似合います。
紅葉の季節なので、色とりどりの紅葉の色を意識するといいでしょう。
結城紬などのぽってりとした風合いの着物は、あたたかみがあり秋~冬にかけてふさわしい着物。色合いと素材感の調和を意識すると、より季節感を出せます。
また、芸術の秋というように、幾何学模様やモノトーンなどアートを意識してもおしゃれ。
秋のかさねの色目には、「楓紅葉(淡い緑・朽葉)」、「蕾菊(紅・黄)」などがあります。
 

冬にふさわしい色合い

冬は、見ている人がほっとするような、あたたかみのある配色がおすすめ。暖色系でまとめると間違いありません。はっきり、かっちりとしたトーンよりも、ぼんやり、ふんわりしたトーンのほうが、あたたかく見えます。

一方で、夏の場合と同様に真逆のことを言うようですが、冬ならではの雪や植物を意識した色合わせも季節感があって素敵。
冬のかさねの色目には、「雪の下(白・紅梅)」「秘色(瑠璃色・薄い紫)」などがあります。

まとめ

季節感を意識した色合いを取り入れると、よりこなれ感が出ます。悩んだときは、「着物の装いを見た人にどんな気持ちになってほしいか」を考えると、色選びの参考になりますよ。