着物をより美しく着こなすために!草履の正しい選び方まとめ
着物を着こなすうえで、大切なのは着物や帯だけではありません。
重要なポイントの1つとなるのが草履です。
今回は着物の着姿をより美しく見せることができる、草履の選び方についてご紹介します。
正しい草履のサイズの選び方
草履は、靴とは違ってかかとを覆う形ではありません。しかし、同じくかかとを覆う形ではないサンダルやミュールとは、正しいサイズの選び方が異なります。
草履の場合は、草履よりもかかとが1cmほど飛び出る程度のものが、最も美しく見えるサイズとされています。
ちょうど上の写真のようなイメージです。
ただ草履を履き慣れていない場合、歩いているうちにかかとの草履よりも出ている部分が痛くなってしまうことがよくあります。
その場合は、草履よりも少しかかとが出るくらいのものや足とぴったり同じ大きさの草履を選んでも構いません。
ただし草履に足が収まってしまうような、足よりも大きい草履は選ばないようにしましょう。
正しいサイズを選ぶ理由
靴やサンダルのほうが履く機会が多い現代では、足よりも小さく、かかとが飛びでるサイズを選ぶのに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、足よりも小さい草履を選ぶのが正しいサイズ選びとされているのは、きちんとした理由があるのです。
それは、着物の裾を踏まないようにするということです。
着物は、草履を脱いだときに裾が床すれすれの長さになるように着付けます。
そのため、もし草履よりも足が小さいと、歩いているうちに着物の裾を足と草履の間に巻き込んでしまうことがあるのです。
すると着物がだんだんと着崩れていってしまいますし、転んでしまう危険性もあります。
こうした理由から、草履のサイズ選びは、かかとが少し出るくらいのサイズが正しい選び方とされているのです。
かかとの高さ
礼装用の草履は、一般的にかかとが高ければ高いほど格式が高いとされています。
さらに、かかとを構成している草履台の枚数が高ければ高いほど格式が高いともされています。
ただ草履台が1枚だからダメというわけでも、重なっていればOKというわけでもありません。
草履全体の高さが高いものは、厚底ヒールを履いているような感覚になるため、履きづらいと感じる方もいらっしゃいます。履きやすさや着物、シーンに合わせた高さを選ぶようにしましょう。
草履の素材
草履は、素材やカラーにによっても印象や用途が大きく異なります。
■合皮
草履のなかで1番リーズナブルな素材です。見た目は本革とほとんど変わりませんが、本革より耐久性に劣ります。気楽に履くことができ、普段使いの草履として活躍してくれます。
■本革
現在草履で最も多く使われている素材のため、種類が豊富です。牛革が使用され、エナメル加工がしてあります。草履のつくりや鼻緒によって、普段のお洒落履きにもフォーマルにも使うことができます。
■天革
合皮と本革を使い分けている草履のことです。耐久性が必要な部分は本革、側面の消耗が少ない部分は合皮を使用することで、コストパフォーマンスの良い草履といえます。
同じ素材を使用した草履台であっても、艶が抑えてあるものや型押しがされているもの、箔押しのものなど、よく見ると様々な違いがあるのでチェックしてみてください。
まとめ
かかとの高さや素材・柄など、草履にもたくさんの種類があるため、着物と合わせて選ぶことで、より和装の楽しみが広がります。
お気に入りの草履を見つけたら、着物をより美しくに着こなすためにも、ぜひ正しいサイズの草履を選ぶようにしてみてくださいね。