草履の正しいお手入れや収納方法って?注意点を詳しく解説


着物には欠かせない草履ですが、きちんとお手入れしないと汚れやカビなどが原因で、履けなくなってしまうことも…。いざ出かけようとしたら、草履が傷んでいて履けないなんてことがあると困りますよね。

この記事では、草履の正しい収納方法やお手入れについてご紹介します。草履を長持ちさせるために、ぜひ参考にしてくださいね。

 

使用後のお手入れ

草履を脱いだら、しまう前にまずは、汚れを落とすなどのお手入れをしましょう。汚れや水気がついたまま収納してしまうと、カビや痛みの原因になってしまいますよ。

 

(1)一時的に収納する場合

またすぐに草履を履く機会がある場合は、汚れがひどくなければ軽いお手入れでOK。乾いた布で軽く全体のホコリを払ってください。ただし、雨などで濡れてしまった場合は、乾いた布でしっかり水気を吸い取ってから陰干しするようにしましょう。

(2)長い間収納する場合

しばらく草履を使う予定がない場合は、カビや痛みを予防するために水拭きなどのしっかりお手入れが必要。草履の素材によって方法が違うので、下記にまとめました。

・合成皮革やウレタン

濡らした布を硬く絞って汚れを拭いた後で、乾いた布で草履全体を拭いてきれいにします。合成皮革やウレタンは湿気に弱いので、しっかり水分を拭きとりましょう。

・エナメルや皮革

最初に乾いた布で軽く汚れやほこりを払って、次に布を濡らしてよく絞って全体を拭き、乾いた布で水分を完全にオフします。仕上げにエナメルクリーナーまたは革クリーナーをつけて乾いた布で磨くとベターです。

・織り地の草履

草履の天(足の裏が当たる部分)を軽くはたいてほこりやごみを浮かせ、毛の柔らかいブラシでそっとほこりを払い落します。水分に弱いのでガード加工をしたもの以外は、水拭きは避けてください。

・パナマや麻

柔らかなブラシでほこりやごみを払い、お酢を少し含ませた乾いたガーゼで汚れを拭き、乾いた布で水分をオフします。

 

草履の収納方法


(1)日陰干しをする

草履を収納する前に、まずは最低半日以上、日陰干しをします。そのまま収納してしまうと、残っている水分が原因で、変色・水垢・シミ・カビといったトラブルが発生する可能性があるので要注意です。

日の当たらない玄関に置いておくだけでOKなのですが、玄関に湿気が多い場合は、除湿剤を置きましょう。

(2)草履を収納する

草履収納ケースに入れて、通気がよく直射日光の当たらない場所に保管します。保管場所に乾燥剤を入れておくと安心です。鼻緒が型崩れしないように、鼻緒キーパーの使用をおすすめします。

 

草履のお手入れや収納の注意点


草履のお手入れや収納で、ありがちな失敗をまとめました。大切な草履を守るために、ぜひ参考にしてください。

(1)水に弱い素材の草履を水拭きしてしまう

草履の素材は水に弱いものも多いので、水拭きをする前に必ず素材とお手入れ方法を確認しましょう。

(2)新聞紙やビニールで草履を包む

新聞紙などの印刷物で包むと、草履に色写りする場合があります。ビニール袋も熱で溶けて、草履にくっついてしまう場合があるのでNGです。草履を包む場合は、靴を買ったときに箱に入っている紙がおすすめです。

(3)長期間しまったままにする

長い期間しまったままにすると、草履の素材が劣化したり、一部がはがれたりしてしまうケースも。年に2~3回は、収納ケースから出して陰干しをしましょう。

草履のお手入れや収納には、細かい注意点があります。最初はちょっと大変そうに思えますが、何度か行うとすぐに慣れますので、草履の状態をキープするためにもしっかり行うようにしてください。