着物の保管方法がまるっとわかる!正しい収納の仕方を覚えよう
「着物はどうやって保管すればいい?」というのは、着物に興味を持ちはじめた人なら誰もが一度は直面する悩みでしょう。
「なんだか大変そう…」と思っている人もいるかもしれませんが、ポイントさえ押さえておけば、じつはそれほど難しくありません。着物の保管方法について分かりやすくまとめたので、ぜひ参考にしてください。
着用後の着物は水分をはらう
着用後の着物は、汗や雨などによる水分をよく乾かしてから収納しましょう。湿気を含んだまま収納してしまうと、黄変と呼ばれる黄色いシミができてしまったり、カビが生えてしまったりするので注意が必要です。
着物を衣紋掛けやハンガーにかけ、直射日光の当たらない場所で2~3時間ほど放置するだけでも湿気は十分にはらうことができます。この方法は「虫干し」と呼ばれており、湿気をはらう以外にも「シワを伸す」という良い点があります。
※食べこぼしなどで汚れてしまった場合は、クリーニングに出してから収納しましょう。
着物の最適な保管場所とは?
着物の保管場所として最適なのは、なんといっても「桐箪笥(きりたんす)」です。桐製のタンスは、吸湿性や防虫性に優れており、着物をカビや虫食いなどのトラブルから守ってくれます。
とはいえ、桐箪笥は高価なうえに場所もとることから、いきなり購入するのはなかなかハードルが高いかもしれません。最近では、安価でコンパクトな不織布の保管袋など、手軽に購入できる収納アイテムも増えているため、気になる人はネットで探してみるとよいでしょう。
着物を保管するときの注意点
大切な着物を「カビ」「虫食い」「変色」などのトラブルから守るために、以下の注意点をチェックしておきましょう。
■タンスにしまいっ放しにしない
出番が無いからと着物をタンスにしまいっ放しにすると、湿気が溜まりカビや虫食いなどのトラブルを引き起こしてしまいます。年に最低でも2回以上は、着物を広げて虫干しをしましょう。収納する際には除湿剤・防虫剤を一緒にいれておくと、トラブルを最小限にできるのでおすすめです。
■防虫剤は1種類だけにする
防虫剤を何種類も混ぜて使うと、化学反応により着物が変色する可能性があるので注意が必要です。防虫剤は1種類のみ。きもの専用のものを選ぶとよいでしょう。
■5枚以上重ねて収納しない
デリケートな着物は、5枚以上重ねて収納すると形が崩れてしまう可能性があります。衣装ケースに保管する人もいると思いますが、ひとつのケースに入れる着物は3枚程度にしておきましょう。1枚1枚たとう紙に包んでおくと、型崩れや色移りを最小限にすることができます。
まとめ
着物は上手に保管することで、二十年、三十年ときれいな状態を維持できます。娘や孫の代まで受け継ぐことができるのは、着物ならではの良さではないでしょうか。「久々に広げたらカビが…」なんてことにならないよう、今回紹介した保管方法をしっかり身に着けておきましょう。