雨の日の着物姿をより美しく。日本伝統の和傘とは?
着物を着てお出かけする日に雨が降ってしまった時、和傘を持つと着物姿の美しさが際立ちます。
今回は、着物を着る機会が多い方にはぜひ1本持っていていただきたい「和傘」についてご紹介したいと思います。
和傘とは?
和傘とは、骨組みに主に竹を使用し、油を染み込ませた和紙を張った日本伝統の傘です。
布が張られている洋傘とは異なり、和紙は光を通すため、和紙の柄や透かしに太陽の光が透けて和傘独特の美しさを演出します。
もともと中国で開閉できない傘として天蓋が発明され、日本に伝わったのが和傘の始まりです。
室町時代に和紙に油を塗り防水効果のある雨傘として普及し、開閉ができるようになって、今の和傘の形となりました。
和傘の種類
和傘の種類は、「番傘」「蛇の目傘」「日傘」の3つに分けられます。
■番傘
「番傘」は、骨組みの竹と和紙の良さを生かした、がっしりとした骨太で丈夫な作りが特徴的な和傘です。
シンプルで丈夫かつ、重さもあることから主に男性が好んで使われます。
■蛇の目傘
柄は木棒で作られ、持ち手部分には籐が巻かれています。
番傘よりも軽く細身に作られているため、女性でも気軽に持つことができます。
和紙の色や柄も様々で、内側にも飾り糸が施されていたり、着物に合わせたおしゃれを楽しめる傘が多いのが特徴です。
■日傘
日傘は、番傘や蛇の目傘と違って防水加工がされていないため、濡らすことができません。
そのぶん和紙本来の色や美しさを楽しむことができます。
和傘を使うときの注意点
番傘や蛇の目傘は防水加工がされているため、普段使い慣れている洋傘と同じように雨の日に使用して問題ありません。
ただし、濡れた状態の和傘を布などで拭いてしまわないようにしてください。摩擦などによって和紙が傷んでしまいます。
使用後の和傘は、しっかりと水気をはらった後、傘を開いて日陰干しして乾かしましょう。
乾いた後はそっと緩めに閉じて保管します。
和傘を用いたコーディネート
■(probelayerさん)
https://www.instagram.com/p/BzG61gRgLh5/?hl=ja
浴衣と帯、バッグの赤色と和傘の赤色がマッチしています。和傘をさすことでコーディネート全体のまとまりがぐっとアップしていますね。
■(antonio_keusagiさん)
https://www.instagram.com/p/Byy8S4-Aqlt/?hl=ja
こちらは着物の柄の青色と和傘を合わせたコーディネート。こちらの傘は骨組みの色が何色も組み合わされているので、様々な色の着物と合わせやすく、和傘初心者の方にオススメです。
まとめ
お気に入りの和傘があれば、雨の日に着物を着るのは気が進まない…という方も楽しく着物でお出かけできそうですね。
和傘は高価なものも多いですが、そのぶんとても丈夫で、きちんとお手入れをしてあげれば十年ほど使うことができると言われています。
ぜひお気に入りの和傘を見つけてみてくださいね…!